すべてがうまくいく「幸せ」のエッセンス‥「インナーチャイルドを癒す」の記事シリーズが途中になっていましたので、その続きです。
少し話は変わりますが、今年9月にかつてクローン羊を誕生させたことで知られるイギリスのイアン・ウィルムット博士がお亡くなりになり、久しぶりにあの「ドリー」のことが思い出されました。
ドリーが誕生した頃、当時の私は長く続く不妊治療に疲れ果てていたこともあり、クローン羊の誕生のニュースを聞いたことで、ある奇妙な空想を心のなかに生まれたのです。
それは、自分のクローン人間を作り、赤ちゃんの時から自分自身を育てるように(それはまさに自分自身と言えるのでしょうが)慈しんで育てたら、どのような人間に成長するのだろうか‥というものです。
幸せとは言えない幼少期を過ごした私は、自分の子どもではなく、完全な自分の分身となる存在をもう一度自分の手で育てなおすことが出来たなら‥と、考えたのです。
当時はそのような空想を人に話すのは倫理的にかなり「引かれる」ことも分かっていたため、口に出すことはしませんでしたが、その思いが潜在意識下に深く残り、後のヒプノセラピーの学びにつながっていったのだと思います。
ヒプノセラピーでのインナーチャイルドへのアプローチのなかで「育てなおし」を行うことがあります。
それは、幼少期に自分がして欲しかったこと、「小さな私」の願いをかなえるワークです。
催眠中に幼少期に戻り、親にして欲しかった事を伝えてもらうのですが、それらのたいていは難しいことではなく、ささやかで愛らしい望みのことがほとんどです。
一緒にお砂場で遊んでほしい‥
一緒にお絵描きしてほしい‥
ニコニコ笑って見ててほしい‥
大好きだよと言ってほしい‥
セッションをしていると、インナーチャイルドの望みがあまりにも無垢で無欲であることに、不覚にも涙が出そうになることがあります。
ただ、こうした育てなおしのワークは、現実親との関係があまりにも悪い時には出来ないこともあります。
潜在意識のなかであっても親を呼び出すのを強く拒まれる方もおり、そのような場合は無理せずに「代理の人」(たいていは「大人の自分自身」であることが多い)を呼び出して「小さな自分」がして欲しかったことをかなるようにしています。
それらのワークが終わって、今という現実の時空間に戻っても、潜在意識の世界では書き換えが行われているので、心は解放され、その方の持つ本質の美しさが蘇ります。
人によっては風景すら違って見えることがあります。
インナーチャイルドのセラピーを終えてから、よく眠れるようになったと伝えてくださった方もいました。
インナーチャイルドの解放が生き辛さを抱えている方の救いになることを願ってこの記事を書いています。