すべてがうまくいく「幸せ」のエッセンス‥インナーチャイルドに関してはこれまでいくつかの記事で発信してきました。

以前に比べると「インナーチャイルド」という言葉も一般に周知されるようになってきましたし、ヒプノセラピーや各種のヒーリングや瞑想ワークなど通じてインナーチャイルドの癒しを行う方たちも増えてきました。

インナーチャイルドとは、大人になった今でも潜在意識のなかに存在する「小さな自分」、「幼少期の私」であり、その時期に体験した出来事が大人になった現在の感情や思考パターン、行動パターンに大きな影響を及ぼしています。

インナーチャイルドのなかには幼少期の母親の残像(インナーマザー)や父親の残像(インナーファーザー)、あるいは幼少期に形成された家族の残像(インナーファミリー)などが残されており、それらの残像は人によって幸福で優しい感情を伴うこともあれば、その反対に大人になった今でも非常に辛く、耐えがたい感情を伴う場合もあります。

私がサロンでご提供しているヒプノセラピーのセッションに訪れてくださる方たちの多くは「傷ついたインナーチャイルド」を抱えているため、催眠下で幼少期に戻ってインナーチャイルドが望んでいることを感じ取り、潜在意識に残されている心の傷を解放させる方法を取っています。

話は少し変わりますが、コロナ禍となって以来、今まで以上にストレスの非常に大きい社会となりました。

コロナ禍のように心の負荷が長期間、強くかかった場合、それに対抗出来る力を持ち得る人と、ストレスに打ちのめされてしまう人がいるのは、その人のなかのインナーチャイルドが健全であるかどうかにかかっていると感じてきました。

私自身で言えば、いろんな自然療法を通じてだいぶ癒されたとはいえ、いまだに「しょんぼりしたインナーチャイルド」が棲みついているため、このコロナ禍はウツウツとした気分で過ごしてきました。

つくづく、私という人は「強いヒーラー」や「完璧なセラピスト」ではなく、痛みや弱みを抱え続けている人間なのだと実感させてもらえたのも、このコロナ禍のおかげなのかもしれません。

傷ついたインナーチャイルドには様々なパターンがあり、良い子でいることを強いられた子供、身体、心、感情、性的、ネグレクトも含めて虐待された子供、「見捨てられ」体験を持つ子供、そして現在の社会問題になっているヤングケアラーなども含めて、幼少期にどのような体験をしたか、体験を通じてどのような気持ちがしたか、何が解消出来ていないか、セッションではそれらを探していきます。

人によっては、幼少期はもう過去のことだし、昔の出来事は変えられないから‥と言って幼少期の出来事を「すでに終わったこと」と捉える方もおられます。

そのお気持ちはよく分かるのですが、潜在意識のなかのインナーチャイルドが傷ついたままだと自尊感情が育たなかったり、怒りや悲しみを強く抱えたまま自己破壊的な生き方をしてしまったり、愛着障害や他者との間に適切な関係性を築けなかったりすることがあります。

インナーチャイルドは10人いれば10人それぞれに「小さな自分」の体験があるため、お一人お一人に寄り添いながらお話をお聴きし、その方にとって最善と思われる方法を提供出来るようインナーチャイルドのセッションに臨んでいます。

傷ついていたとしても、どなたにとっても「小さな私」の存在は、とても可愛らしく、未来の可能性に満ち、庇護されるべき大切な存在なので、繊細な領域を扱う意識で向かい合っています。

インナーチャイルドの抱えていた問題が解放されていく時は、私自身も同じように解放されていくため、行えば行うほど自分も楽になるという体験をしてきました。

これはヒプノセラピストの「恩典」と言えるでしょう。

コロナ禍で多くの方が強いストレスを感じられている今、実際にどのようにしてインナーチャイルドが癒されていくのか、ブログを通じて何回かのシリーズで書いていきたいと思います。