◆アロマグリーフセラピー セルフケア ◆
ご注意事項:はじめにお読みください。
「アロマグリーフセラピー」は医療や治療行為ではありません。心身にご病気のある方は医療機関による治療を優先してください。また「アロマグリーフセラピー」を行う際に、下記の方は事前に医療機関へご相談ください。「アロマグリーフセラピー」はすべての方の悩みや問題の解決を保証するものではありません。
この方法を行う際には精油の使用も含めて、すべて各人の自己責任にてお使いください。
○精神疾患、心身症などで入院、通院、投薬中の方。
○妊娠中の方。
○18歳未満のお子さんが行う場合は、適切な保護者と一緒に行ってください。
*自分の気持ちを言葉に出来る年令から、このセラピーを行うことが出来ます。
*当セラピーを行う事に対して、心身に不安のある場合にはこの方法はお避けください。
用意するもの
• 精油(今の気持ちに合った香りをティッシュに1~2滴垂らします)
• 故人を偲べる物(写真、時計、お洋服、使っていたお化粧品などの思い出のお品)があれば、それに触れたり、眺めたり、懐かしい匂いをかぐことで、思いが喚起され、より対話がしやすくなります。
• 一人きりになれる静かな場所で、リラックス出来る姿勢をとります。横になっても、ソファや座イスなどに座った状態でもかまいません。
• ヒーリングミュージック(静かな音楽)やお手持ちのクリスタル、フラワーエッセンスなどがあれば、併用して自由にお使いください。ヒーリングが出来る方はセルフヒーリングを行ってもよいでしょう。
• 涙や感情はあふれるままにしていてください。無理に抑えたり、我慢する必要はありません。
アロマグリーフセラピーに適した精油
アロマグリーフセラピーに適した精油は、心が落ち着く、瞑想に向いた、精神安定作用のある香りです。日本では昔からサンダルウッド(白檀)の香りが葬儀で焚かれた事から、この香りが故人との仲立ちをするとも言われてきました。その他、フランキンセンス、ミルラ、シダーウッド、ガルバナム、ジュニパーベリー、サイプレスなどの精油も心を慰め、霊性と結びつける役割のある精油です。
また、悲しみの感情を解放させるために、柑橘系の香りもおすすめです。ベルガモット、レモン、グレープフルーツ、オレンジなどの爽やかな香りは、心と魂に溜めこんできた辛い感情を解放するのを手伝ってくれます。
他にも、ラベンダー、クラリセージ、イランイラン、ローズ、ジャスミン、マジョラム、ネロリ、ローズウッドなどの温かみのある香りは心をリラックスさせ、受容性や安心感をもたらしてくれます。いくつかの香りの中から一番今の自分にぴったりだと感じられる心地よい香りを選んでみてください。
アロマグリーフセラピーの行い方
1. 心出来る静かな場所で、リラックスした状態となり、心ゆくまで思い出の品に触れ、眺め、慈しみながら、亡くなった方を思い浮かべます。
2. 目を閉じて、精油の香りを嗅ぎながら、深呼吸を数回~10回ほど繰り返します。深呼吸はなるべくゆっくりと行います。
3. 呼吸を続けながら、身体をゆったりとリラックスさせ、呼吸とともに身体から楽に力が抜けてゆくようにイメージしてみます。
この時に(リラ~ックス、リラ~ックス、リラ~ックス‥)と心の中でつぶやいてみると、より一層リラックスの感覚が心と身体に広がってゆきます。
4. 目を閉じたまま、高原のお花畑をイメージしてみます。
きれいな、きれいな、高原のお花畑の前に今私はいる‥私の大好きなお花がたくさんきいに咲いている、お花、お花、お花‥あたり一面にきれいなお花がたくさん咲いている…私は今ここにいて高原の風を感じる‥高原の空を感じる‥高原の空気を感じる…
…私は目の前のお花にそっと手を触れて、花びらの感触を感じることが出来る……足の裏から今私が立っている地面の感覚を感じることが出来る…
そして‥ふと遠くの方を見ると、お花畑の向うに小さな山小屋があるのが見える‥近づいて、扉を開け、その山小屋の中に入ってみると、ソファが二つ置いてある‥私の好きな色のソファが二つ、その山小屋の中に置いてある‥
そのひとつに近寄り、私はそのソファにゆったりと腰を降ろす‥そのソファに座ると、とても心地よく安心出来る感じがする‥
もう一つのソファには、私の逢いたかった人がもうすぐやってきて、そのソファに座ってくれる‥ここでこうして座って待っていると、ほらもう今ドアを開けて、私の逢いたかった人がやってきて、今、私の目の前に座ってくれた‥私は今からゆっくりと、安心して、心ゆくまで逢いたかった人と話をすることが出来る‥逢いたかった人の思いを聴くことが出来る‥そして、私の気持ちを伝えることが出来る‥そっと、私の手で触れてみる事が出来る‥私の事をぎゅっと抱きしめてもらう事が出来る‥そして、ぎゅっと力いっぱい私の腕で、逢いたかった人を抱きしめてあげる事が出来る‥‥
(この時、相手の人格のなかに入ってみる、という事を行ってみます。相手の気持ちを聴きたい時には、自分が相手のなかにす~っと入って、相手の人格になって、その時に浮かんでくる言葉や思いを感じてみます。そしてまた、自分のなかにす~っと戻ってきては、その時に浮かんでくる自分の気持ちを感じてみて、相手に伝えてみます。そしてまた相手のなかに入ってゆき‥という事を何度か繰り返しながら心の中で何度も対話を行ってみます)
5. 心ゆくまで対話を行い、イメージの中で、潜在意識の中で、愛する人との再会を慈しんでください。イメージを浮かべている間、どんなイメージが湧いてきたとしても、それを否定せずに、そのまま、ありのままをご自身のなかで受け容れてあげましょう。
6. 逢いたかった方と十分に対話する事が出来たら、もう一度最初に思い浮かべた、あの高原のお花の咲いている場所へと戻ってゆきましょう。先ほどの、あのきれいなお花がいっぱい咲いていたあの高原のお花畑へと戻ってゆきます。先ほどのように、そこには同じ色のお花が咲いているかもしれません。もっとたくさんのお花が咲いているかもしれません。
あるいは‥もしかしたら、先ほどとは違う色のお花が咲いているかもしれません。そこが、どのようなお花畑であったとしても、それで大丈夫です。
7. 最後に、目を閉じたまま、もう一度香りを嗅ぎながら深い呼吸を1回行います。今から現実の世界に戻ります。現実の世界に戻った時には、心や身体がとっても楽になり、気持ちが穏やかに落ち着いています。
さあ、今から手足にぎゅっと力を入れて軽く動かし、ゆっくりと目を開けて、現実の世界に戻りましょう。すっきりと、完全に目覚めてゆきます。
目を開けたら、ぎゅ~っと腕を上に伸ばして気持ちよい「伸び」をしてみて下さい。
「お帰りなさい」
アロマグリーフセラピーを終えると‥
不思議な感覚にしばらくぼんやりすることがあるかもしれません。少し眠くなることもあるかもしれませんし、行っている間に眠くなる事があるかもしれません。
今まで溜めこんできたさまざまな感情が表面に出てくることがあるかもしれません。
思いもよらなかった対話になる事があるかもしれません。涙がたくさんあふれてくるかもしれません。その涙もけっして悲しいものではなく、気づきとともに心が洗われるようなものであるのかもしれません。
どのような事を感じられたとしてもそれでよいのです。
このセラピーは上手く出来たかどうかを考える必要はないのです。書いてある通りのイメージが思い浮かべられなくても大丈夫です。逢いたかった方にたとえ逢えなかったとしても、それを気になさる事はありません。
ほとんどの場合、自分でも予測していないイメージが湧いてくる事が多いようです。
だからこそ、そこに思ってもみなかった「気づき」が起こり、自分自身の思いと向き合う形となって感情が解放されてゆきます。
アロマグリーフセラピーとは、リラクセーションのひとつの方法です。大切なのは、行ってみる事と、ご自分のなかにあったいろんな思い(感情)に「気づく」ことです。
このセルフケアを気に入ってもらえたら、何度行っていただいてもかまいません。
何度か行ってゆくうちに、「気づき」が見つかり、その結果として心や身体が楽になり、安らいでゆく方がおります。人によっては逢いたかった方との対話を行うなかで、罪悪感や自責の思い、後悔などから解放される事もあるようです。それまで感じていた自分や、他の誰かに対する怒りや憎しみなどの思いが薄れ、消え去ってゆくこともあるようです。
逢いたかった方との対話の中で、またいつか、再び会う事が出来ると深い部分で納得出来ることによって悲しみが和らぎ、今を生きる事の大切さに思いを向けられる方もいるようです。
この方法が何らかの癒しや解放をもたらし、安らかな気持ちへの架け橋となっていただけますと幸いです。
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